伊藤洋志さんとpha(ファ)さんによる共著、『フルサトをつくる 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方』を読みました。
イトウさんは他ならぬ、わたしに多大なる化学変化をもたらしたひとりです。
前著の『ナリワイをつくる』、こちらはもうわたしに半端ないインパクトをがつんと与えてきました。働くということを、見直すきっかけをくれたのが『ナリワイをつくる』でした。
この本を読んだことで、内容もさることながら、イトウさん、言葉の選び方が独特なんですよね。
遊撃農家とか全国床張り協会とか。
センスのかたまりですし、文章の端々から素朴さがあふれだしていて、読んでいるだけでも雑念が削ぎ落とされていく感覚があります。
そんなイトウさんの他の本も読みたいなと思い、2作目であるこちらを読むに至ったわけです。
phaさんは仕事を辞めてニートをされているとか。
でもブログなどでかなり発信力があり、有名になられた方のようです。
『ナリワイをつくる』は、タイトルそのままですが、生業をつくることでこれからの時代を滋味のある暮らしにしていける、ということを、たくさんの実例をもとに書かれている本でした。
『フルサトをつくる』は、ナリワイをつくることのさらに一歩先をいく、フルサトづくりについての話です(そのまんまやないかい)。
実家があるとかいう意味の「故郷」ではなく「フルサト」。日々の暮らしは都会にあっても、ちょっとお休みのときに「フルサト」に帰れば、こころが満たされるような場所。
そんな場所をつくるにあたっての選び方のポイントも細かく分析されてあり、本格的に移住先を探している人にはぴったりの一冊でした。
………
・骨を埋める覚悟はあるかと聞かれることが多いが、埋める必要はない。そんな先のことはわからないわけだから、決めてかからずに、とりあえず住んでみるっていう感覚で十分。
・人生の選択は「とりあえずやってみるか」の連続かもしれない。
・このご時世、ひとつの家を持つよりも、各地に家を持つようにする方がリスクの分散になるし、楽しい。
………
2冊とも読んで、強く思ったこと。
…わたしも床張れるようになりたい。
4月以降で床張り合宿あれば絶対に参加しようと思いました。空き家問題をすこしでも解決するために。
床張れるようになろう。2018年。