百貨店時代のお話し

福袋はどうなっていくか?

ここ数年あった流れでしょうけど、
最近本やブログを読むようになったこともあり、このニュースはかなりわたしにインパクトをもたらしました。

無印さん、福袋、webのみ販売かあ〜!

たしかに、時代の流れとして、ありだと思います。

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百貨店で福袋を販売する身として、特に2-3年前くらいから、疑問ばかりがありました。

どうして、そうまでして買いにきてもらえるのだろう?

安いからですよね。

安い、ということは
それだけ販売側に利益がないということです。
詰める作業も出てきたりもするので、手間もかかっています。

でもそれだけ手数をかけたとしても、
新年初売り出しのときに、福袋を楽しみにしている方が大勢いらっしゃる。

福袋での初売りは”お祭り”です。

福袋は日本ならではの文化だと思います。だからこそ、お祭りを楽しみたい、楽しんでもらいたい、その一心で準備してきたものだと思います。採算度外視で。

疑問はたくさんあるけれど、初売りの空気、わたしはすき。
お祭り楽しいもん。

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webがこうやって主流になっていくと、店舗で福袋をやる価値が、かなり薄れていくでしょう。

お客さま側からすれば、寒い中わざわざ出かける必要がなくなる。
販売側にとっては、人件費がうく。お正月ゆっくりおやすみできる。
物流に関しては、送料はすこし割増でもらえる形にして、ヤマトさんはじめ各社配達員に特別手当をちゃんと付けるようにすれば、見合った雇用が生まれる。

大手各社にはそうしてもらいましょう。
どこも正直、内容が同じものですからね。

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わたしは、福袋=お祭りという”場”は
残っていくと思っていますし、残したい。

いまの世の中には、”行きすぎた資本主義”じゃないけど、なににつけても”行きすぎた”感があります。
福袋もそうなんじゃないかな。

もっと個人的な、個性的で意欲の高いショップが福袋をやったら、「寒空の下わざわざ買いに出かける価値」が生まれて、賑わうかもしれません。

大手小売各社は、webでの福袋を展開しつつも、「本店のみ初売り開催・本店限定福袋あり」とかで限定性を高めた上で店頭販売をすれば、かなり効率良くなるはず。

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なんかいろいろやりようはありそうですね。わたしには何もできませんが。
最後にこの記事を書く前に書いたツイッター貼っておきます。

実はわたし、もう福袋買わなくなっています(まあ買いに行けないのもあるけど)。
でも子どもの頃のいい思い出として色濃く残っているんです、福袋。

最後の売る側、こころゆくまで楽しむことにします。