すごくインパクトのあるタイトルですよね。
この本は、ローランドさんがこれまでに数々生み出してきた名言に対して、ローランドがその意図を補足していくスタイルになっています。今までファン(ローランダーというらしい)のみなさんは名言の意図を想像でくみ取っていたそうですが、背景を知りたいという要望があまりに多かったので出版に至ったとのことです。
わたし自身も「俺か、俺以外か」というフレーズが強烈に残っていてすごく気になっていましたので、読んでみることにしました。
構成
大まかな内容構成は次の通りです。
プロローグ
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p20〜25 Indexより
ローランドの誕生
ローランドの名言 哲学
ローランドの名言 美
ローランドの名言 愛
ローランドの名言 仕事
ローランドの名言 人生
ローランド 珠玉の名言集
ローランド氏をより深く知るためのQ&A
エピローグ
「プロローグ」と「ローランド誕生」の時点で、ローランドさんの意思の強さを感じます。ただのチャラついたホストじゃない。ものすごく努力家で真面目で完璧を追い求める強さのある人だなあと感じ取りました。
名言を少しだけご紹介
たくさんの名言が掲載されていましたが、わたしが心ひかれた名言をご紹介します。
「たくさん嘘をついてきたけれど、自分に嘘をついたことはないね。一度も」
あれやこれやと理由をつけて、自分を騙したりなんかしない。自分がそうなりたいと思ったら、素直にそれを目指してみる。だって、自分に嘘をつきたくないから。
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p68
歌舞伎町の帝王になりたいという夢も、独立してホストクラブを持ちたいという夢も、スターになってみたい! という漠然とした夢でさえも、全部ぜんぶ、自分の気持ちに正直になったからこそ叶ったのだと思う。
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p69
自分に嘘をつかないこと。自分に正直であること。いろんな状況で自分を後回しにしてしまうことってあると思いますが、そうじゃない。自分の気持ちを最優先にしていく心がけ、意識していきたいなと思いました。
「寝てません。まぶたの裏見てただけです」
重要な打ち合わせ中に、多忙から思わず居眠りをしてしまったローランドさん。しかもそれがバレてしまって皆からの視線を集めてしまった中での、とっさのこの一言です。
……我ながら、なんという芸術的な返しだろう!
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p146
いや本当そう思います。こんなこと言われたら、一瞬ムッとした気持ちも全部吹き飛んで笑っちゃいます。
誠心誠意、謝ることは大切だ。でも、絶体絶命のピンチを救える力が、ユーモアにはある。
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p147
この場面でユーモアを仕掛けようと思ったら、相当メンタルが強くないとできないですよね。でも、色々言い訳されるよりもよっぽど清々しいなと感じました。これを自分が実践できるかはわかりませんが、、、
ちなみに、ローランドさんは他の名言でも、笑いの大切さを説いていました。ふとした時に緊張を緩めてくれる笑いを出せる人は、どこでもやっていけるんだなあと思いました。
「ジャージばかり着ていたら、ジャージが似合う人間になっていく」
人が見てないところで格好つけられない奴が、どうして人が見ているときに格好つけられるんですか?
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』p98〜99
人が見ていないときこそ、格好つけるのだ。
今のわたしにとって、すごく耳の痛い一言でした。仕事を辞めてからというもの、ゆるい服ばかり着てしまっているもので。ジャージしか似合わない人になんて、なりたくない…!誰にも会わないからといって、お化粧などなど手抜きしてしまっていた己を深く反省しました。
印税はカンボジアと日本に寄付
ローランドさんは、この本の印税をすべて寄付するそうです。なんという心の持ち主でしょうか。この話はエピローグと巻末のプロフィールにしか書いていないので、読み進めていって初めて知ることになるでしょう。わたしも知らずに読んでいたのでびっくりしたとともに、ローランドさんの思いを知り、ああ買ってよかったなあと思いました。こうしてローランダーが増えていくのか…!
自分に喝を入れたいときに読みたい一冊
ローランドさんの生きる姿勢を知って、自分の至らなさを再確認することができました。名言集なのでどこから読んでも大丈夫ですし、ほんのスキマ時間でも読み進めていくことができそうです。
読書から離れてしまっていた人にも、ついついページをめくり続けてしまうような読みやすさがあるのでおすすめしたいです。
新年一発目の読書にもうってつけですね。
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』
ぜひ、手に取ってみてくださいね!